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【医師監修】妊娠初期の下腹部痛が起こる3つの原因と対処方法

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目次

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妊娠するとそれまでにはなかった様々な体の変化が起こります。中でもよく聞くのが下腹部の痛み。感じ方はそれぞれですが、生理痛と勘違いして気づかず無理をしてしまう人もいるのだとか。妊娠初期の下腹部痛の原因と対処方法、避けるべき行動などをまとめています。

この記事の監修ドクター

國井 優衣子先生 日本産婦人科学会産婦人科専門医。 順天堂大学医学部付属順天堂医院勤務後、都内近郊の産婦人科クリニック及び不妊治療クリニックにて、研鑽を積む。テレビラジオ、婦人雑誌など出演多数。産婦人科受診の『怖い、痛い、かかりたくない』イメージを払拭すべく、『怖くない、痛くない、かかって安心した』という女性がより一層綺麗になる診療を心がけて、活躍中。女医+(じょいぷらす)所属。

妊娠がわかると、自分のお腹に宿った新しい命を愛おしく感じられますよね。一方、妊娠に伴ってホルモンバランスが大きく変化し、体や心の不調を感じやすくもなります。 妊娠初期は母体が変化に対応しようとしている時期なので、特に不調が出やすいのです。その代表的な例がつわりですが、実は下腹部痛に悩まされる妊婦さんもたくさんいらっしゃいます。子宮周辺が痛むと、「もしかして流産してしまったの?」と不安になるかもしれませんね。 妊娠初期に起こる下腹部の痛みはなぜ起こり、どのように対処したら良いのでしょうか?また、急いで医師に相談すべきケースも合わせてまとめました。

妊娠初期の下腹部痛の特徴と3つの原因

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妊娠初期に起こる下腹部の痛みは、多くの妊婦さんが経験しているようです。 痛みの部位や感じ方は人それぞれで、「生理痛に似た鈍痛」「下腹部をチクチクと刺す鋭痛」「子宮を引っ張られるような痛み」「恥骨や足の付け根を打ち付けたような痛み」など、その表現も様々。 また、一日中ずっと痛みを感じ続ける人もいれば、一日の中でも波があるという人もいるようです。 原因は主に子宮における変化。受精卵が子宮内膜に着床することで、子宮の状態に大きな変化が生じ、痛みを引き起こすのだと考えられています。 では、具体的にどのような変化が原因となっているのか、詳しくご説明いたしましょう。

ホルモンバランスの変化が引き起こす痛み

まず考えられるのが、ホルモンバランスの変化による腹痛です。 妊娠初期にはhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)や、エストロゲン、プロゲステロンが多く分泌され、ホルモンバランスが変化します。これらには腸の働きを鈍くする作用があるため、腸の機能が低下してしまうと言われています。こうしたことから便秘や下痢を引き起こし、下腹部の不快感を訴える妊婦さんが出てくるのです。 つわりのせいで思うように食事が摂れなかったり、水分が不足したりなどで、妊娠初期に便秘になる方は少なくありません。また、妊娠中の便秘は初期に限らず多いもの。水分補給や日々の生活で対策を取ることはもちろん、辛い場合はかかりつけのお医者さんに相談しましょう。

ちなみに生理前の腹痛の原因は、子宮内膜から分泌されるプロスタグランジンという成分が一因とされています。多量に分泌されることにより子宮収縮が強くなり、下腹部痛を引き起こすのです。痛み方が似ていても、原因は全く違うのですね。

子宮の大きさの変化による痛み

赤ちゃんの成長に伴って、子宮はどんどん大きくなっていきます。この子宮の大きさの変化が、妊娠初期の下腹部痛の原因の一つと考えられています。 妊娠前の子宮は鶏の卵程度の大きさ。それが妊娠2ヶ月の段階で1.5倍程度に膨らみ、妊娠3ヶ月になると握りこぶし大までに子宮は成長します。そのようにして筋肉できている臓器が引き伸ばされることによって痛みが生じると考えられます。 また、妊娠に伴って子宮への血流が増加するため、違和感や、痛みを感じるケース、または子宮の膨張により、その後ろ側にある腸が圧迫され、痛みの原因となるケースもあります。

骨盤周辺の靭帯が緩むことで起こる痛み

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妊娠に伴って、骨盤周りの靭帯が緩みはじめます。これは出産の際に骨盤を広げ、赤ちゃんが産道を通りやすくするためです。初期からこのような現象が起こることに驚く方もいるかもしれませんね。女性の体では、妊娠初期の段階から出産に向けて準備を始めているのです。 靭帯が緩むことで下腹部の違和感、内蔵が引っ張られるような痛み、足の付け根や恥骨のあたりに圧迫感を覚えることがあるようです。

いつまで続く?下腹部痛が起こる時期

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基礎体温が高温期に入ってから1週間前後経ったころ、つまり生理予定日の1週間前辺りに痛みを感じるという人が多いようです。これは受精卵が着床し、胎芽と呼ばれる時期と一致しています。着床出血が起こったあとであれば、妊娠初期の症状である可能性が高いでしょう。 こうした痛みは、1ヶ月も経てば身体が変化に慣れてきて、次第に和らいでいきます。

下腹部痛と生理痛の見分け方

妊娠初期の下腹部痛と、生理予定日前や生理前の腹痛は痛みの性質が似ているため、見極めることは難しいかもしれません。

・体温が高くなる、熱っぽい ・おりものの量や状態がいつもと違う ・着床出血が見られた ・胸が張る、乳首が敏感になる ・下痢になる、便秘になる ・頻尿、トイレが近くなる ・眠気が強くなる ・匂いに敏感になる ・脚の付け根が痛い ・食べ物の好みが変化する

など、他の妊娠初期の症状と合わせて考えましょう。

下腹部痛が起きたときの対処法4つ

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①できるだけ安静に

下腹部に痛みを感じたら、まずはできるだけ安静を心がけましょう。仕事や家事など、やむを得ず動かなくてはならないは、普段よりもゆっくりとしたペースで行う、作業量を減らすなど、極力体に負担をかけないように工夫をしてください。お腹に負荷がかかるような姿勢や動きはもちろん、重いものを持ったり、長時間の立ち仕事、長時間の自転車や自動車の運転も禁物です。 また、転倒の危険があるヒールの高い靴は、お腹に負担がかかるという点から避け、スニーカーなどのフラットな靴を履くようにしましょう。

②身体を冷やさず、温める

身体が冷えて血行が悪くなることで、子宮に十分な血液が届きにくくなり、下腹部痛を引き起こすことがあります。 夏場であっても冷たい食べ物や飲み物は避け、常温や温かいものを意識して摂るようにしましょう。どうしても冷房の調整が難しい環境にいなくてはならない場合は、ストールやひざ掛けを用意しておくと便利です。また妊婦さん用の腹巻きには、通気性や肌触りが良いだけでなく、おしゃれなデザインのものもいろいろ売られているので、お気に入りのものを探してみるのもいいかもしれません。

リラックスを兼ねて足湯をするのも効果的。大きめの容器に熱めのお湯を入れて楽しんでみてください。

③ストレスを溜めないように心がける

ストレスはあらゆる不調を引き起こす原因です。妊娠初期は、ホルモンバランスの乱れによって下腹部痛を悪化させることも考えられますので、ストレスを減らすことは、痛みを和らげるためにも大切なことなのです。ストレスの発散をしたからといって、すぐさま痛みがなくなるわけではありませんが、日頃からストレスを溜めないように意識するのがいいかもしれませんね。 また、これからどんどんお腹が大きくなるにつれ、今までのように動けなかったり、生活に不自由を感じてしまうことが増えるかもしれません。妊娠初期から、妊娠中でも楽しめる趣味やストレスの緩和方法を見つけておくことをおすすめします。

④薬は服用前に必ず確認する

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腹痛を感じると、すぐに市販薬を飲む習慣があるという人もいるかもしれません。でもその前に、妊娠中でも飲める薬かどうかを必ず確認してください。妊娠初期の段階では、薬を飲んでもあまり影響はないといわれていますが、万が一のことを考えて細心の注意を払いましょう。 妊娠中は、今まで何気なく飲んでいた薬が飲めなくなったり、お酒や煙草が楽しめないなど、生活習慣ががらりと変わってしまいます。服薬についても、そうした生活に慣れていくためのステップと捉えてみてくださいね。

医師に相談すべき症状とは

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流産の兆候

妊娠初期特有の問題ない腹痛と区別がつきにくいのですが、出血を伴ったり、激しい痛みがあったりする場合には流産の兆候である可能性が考えられます。また、流産の一歩手前の状態である切迫流産の場合にも、同様の症状が出る場合があります。腹痛が出たらまず安静にして、それでもおさまらない場合には産婦人科に相談しましょう。

産婦人科が診察を行っていない夜間などの時間帯や休日は、直ちにするべきかまよってしまうかもしれませんね。日本産婦人科学会によれば、妊娠初期の場合、流産の兆候があったとしても、腹痛や出血が起こった時点での対処法はない場合が多いとのことです。翌日外来受診で相談すれば良いでしょう。ただし、激しい痛みがあったり、出血量が多い場合には夜間であっても、すぐに病院に連絡しましょう。

子宮外妊娠の可能性

妊娠のごく初期の腹痛であれば、子宮外妊娠の可能性も考えられます。4~5週までですと、子宮外妊娠は正常妊娠、切迫流産との区別がつきにくいのです。しかし6~8週になると、胎嚢が破裂してショック症状を引き起こすことも。ただし、近年では早期の診断が可能となったため、ショック症状が起きる前に発見されることが増えました。子宮外妊娠は予防することが難しく、安静もあまり効果がないそうです。妊娠5~6週目になると産婦人科の健診で確認することができますので、この時期までに必ず産婦人科を受診しておきましょう。

特に市販の妊娠検査薬を使用した場合には注意しましょう。妊娠検査薬では、子宮外妊娠の場合でも正常妊娠同様に陽性反応が出ますし、子宮外妊娠か正常妊娠かを判別することができません。妊娠検査薬で陽性を確認した場合でも、生理予定日から2週間後までに産婦人科を受診しておくことが子宮外妊娠の早期発見につながります。また、産婦人科で妊娠を診断された場合であっても、4日以上出血が続いたり、激しい腹痛が感じられたら、ただちに産婦人科を受診してください。

婦人科系疾患の可能性

婦人科系の病気には、卵巣のう腫や子宮内膜症、子宮筋腫などは腹痛を引き起こす頻度が高いと言われている疾患が多くあります。 これらの病気は、産婦人科で検査を行うことで発見できます。腹痛や出血などの症状を感じたら、早めに相談しておきましょう。特に、子宮頸がん検診は妊娠初期に行うのが良いとされています。自治体が無料で検診を受けられるクーポンを発行している場合がありますので、妊娠したらクーポンをもらえるかどうかを確認しておきましょう。紛失した場合、問い合わせをすれば再発行を受けられる可能性もありますので、是非自治体に問い合わせてみてくださいね。

まとめ

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妊娠初期の下腹部痛は、身体が妊娠に馴染もうとしているために起こる生理現象ですので、あまり心配する必要はありません。ごく稀にですが、子宮外妊娠や流産の可能性もありますので、身体の変化にいち早く気づけるように注意を払ってください。気になる症状があれば、すぐにかかりつけの産婦人科を受診しましょう。 ただし、下腹部痛や出血があったからといって、必ずしも子宮外妊娠や流産だと決まったわけではありません。悲観的にならず、落ち着いた気持ちで相談してみてください。 また、「お腹に痛みを感じた」いう事実を、妊婦さんと担当の医師と共有し、信頼関係を築いておくことも大切です。ちょっとした不調でも、気になったときは遠慮なくご相談を!妊婦さん自身が安心して過ごすことが何よりも重要ですので、そのための環境を早い時期から整えておきましょうね。


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情報提供元:マイナビウーマン子育て

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更新日:2017年3月6日

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